不倫慰謝料を訴訟などで請求する場合、不貞行為があったことを証明しなければなりません。
実務上よく使われる証拠として、2人でホテルの一室に宿泊したことがわかるホテルの領収書や宿泊予約に関するメール・予約サイトの履歴、当事者間での手紙やメール・LINE等があります。このうち、メールやLINEを確認する過程でパスワードなどによりロックされている携帯電話のロックを相手に無断で解除することは、プライバシーの侵害や不正アクセス行為の禁止等に関する法律違反に当たるとして証拠として利用することができなくなるおそれがあります。そのため、メールやLINEを証拠とする場合には、可能であれば相手の同意を得ることが確実だと思います。
その他にも、興信所・探偵社等の調査報告書も証拠となりますが、この場合、それなりの費用が掛かってしまいますし、調査の精度も業者によりさまざまです。
また、市販のGPS端末を相手のバッグ等に入れたり、自動車に設置したりしてホテル等に入ったことがわかれば、不貞行為の証拠になることがありますが、この場合にもプライバシー侵害等を理由として証拠としての利用ができなくなる可能性があることに注意する必要があります。
