紛争の内容
配偶者が不貞行為に及んでいることが判明したため、探偵に依頼をして証拠資料を揃えた、配偶者と不貞相手の双方に対して慰謝料請求をしたいというご相談でした。
まずは交渉事件の代理人として受任しました。
交渉・調停・訴訟などの経過
配偶者及び不貞相手に慰謝料請求の通知を送付したところ、配偶者からご依頼者様のところに直接の連絡がありました。ご依頼者様の判断で配偶者と多少のやり取りをしたとのことでしたが、後日、配偶者から慰謝料の金額を考えてくれれば不貞相手ともに合意の可能性があるとの回答がありました。
慰謝料額についてご依頼者様とご相談の上、今後、同じようなことがあれば違約金を支払うという内容を含む合意書を作成し、双方に送付しました。
本事例の結末
慰謝料額自体は総額100万円に留まりましたが、今後の接触禁止、違反行為1回につき50万円の支払い等を内容とする合意が成立し、合意書の期限とおりにそれぞれから慰謝料を受領しました。
ご依頼をいただいてから慰謝料の受領まで1カ月弱での解決となりました。
本事例に学ぶこと
不貞行為に対する慰謝料請求を行う場合、気持ちとしては請求とおりの慰謝料を支払ってほしいと考えるところですが、相手方の資力や裁判実務における相場等の兼ね合いでそこまで慰謝料額が伸びてこないというケースは多くあります。
それを踏まえると、当初の慰謝料請求金額はそれとして、最終的にどの程度の金額であれば折り合うかという点を考慮した上で慰謝料請求に臨むという姿勢が現実的な水準での解決には重要かもしれません。
弁護士 吉田竜二
