紛争の内容
ご依頼者様は、配偶者のある男性と1年ほど前に知り合い、間もなく不貞関係に至ってしまいました。
2人の関係性が男性の配偶者(以下「相手方」と言います。)の知るところとなり、ご依頼者様は相手方から慰謝料を請求されましたが、その態様があまりにも脅迫的であるということで、弊所にご相談にいらっしゃいました。
交渉・調停・訴訟などの経過
相手方からの連絡の態様やその内容から、弁護士が介入することが相当と思われましたので、慰謝料についての交渉事件として受任致しました。
受任後すぐ、弁護士から相手方に対し、連絡は弁護士を窓口とすることと直接ご依頼者様に接触することは厳にお控え頂きたいことを通知しました。その結果、相手方からご依頼様への連絡・接触は止み、その後も相手方から脅迫的な連絡・接触は一度もされませんでした。
また、こちらに弁護士が就いたことで、相手方も弁護士を依頼し、お互いに弁護士を介しての交渉がはじまりました。この結果、話し合い自体はスムーズに行われるようになりました。
本事例の結末
本件は、慰謝料額について交渉段階でどうしても折り合いがつかず、訴訟に発展しました。
ご依頼者様としては適正な金額の慰謝料についてはお支払いする意向であり、類似事案等を検討した上で和解案を提示していました。開示された裁判官の心証も同様のものでした。
最終的に、こちらの提案した金額を慰謝料としてお支払いすることと、お互いに二度と接触しないことを約束する内容で、和解に至ることができました。
本事例に学ぶこと
不貞関係に至ってしまった場合、配偶者である相手方から怒りをぶつけられたり、慰謝料を請求されたりすること自体は、ある程度甘受すべきと言えます。
しかし、その交渉の過程で何でもしても良い(何をされても文句が言えない)という訳ではありません。
当事者同士で冷静な話し合いができないときこそ、ぜひ弁護士をご活用ください。
弁護士 小野塚直毅