紛争の内容
スマートフォンの表示から配偶者と同級生(既婚)が不貞関係にあることが判明し、配偶者を問い詰めたところ、半年程度不貞関係が継続しているとのことであった、配偶者とは離婚を検討するが、不貞相手に対しては不貞慰謝料請求をしたい、とのご相談でした。
不貞相手と直接のやり取りはしたくないということでしたので、交渉事件として受任することとしました。
交渉・調停・訴訟などの経過
不貞相手の住所は分かっていたため、受任通知を送付したところ、先方の代理人から回答がありました。
事実関係は概ね認めるが、資力が乏しく50万円しか支払えない、との内容でしたので、提案の金額では合意できない、弁護士費用を含め家計の収支を明らかにしてほしい等の回答を行いました。
そのようなやり取りを繰り返す中で、最終的には先方から職場の上司から借入れを行うことで支払原資を賄うとの提案がなされました。
本事例の結末
不貞相手が120万円を一括で支払うという内容で合意が成立しました。
本事例に学ぶこと
不貞慰謝料請求に対して、事実関係は認めるものの資力がなく一部しか支払えないという主張がなされることがままあります。
相手方の資力について詳細に把握しているケースは稀であるため、言葉通りに受け取るべきか判断つかないということになりますが、粘り強く交渉を続けることで金策の目途がつく場合もあります。
交渉で合意に至ることができれば訴訟に移行する手間と時間が省けますので、方法の一つとして考えてみてもよいかもしれません。